【長編ノンフィクション】AGAIN~サッカー北朝鮮代表の素顔を追え~

Pocket
LINEで送る

宴は最高潮に盛り上がっていた。

今から12年前の2005年3月13日の夜、台北。

中年の女性歌手が歌うオールディーズに合わせ手拍子が鳴り響く。香港、台湾、グアム、モンゴル。国も文化も遣う言葉も異なる彼らだが、サッカーという名の共通語で結ばれていた選手たちは、まるで古くからの友人のようにはしゃぎ、互いに健闘を讃えあっていた。東アジア選手権2005予選大会の全日程を終えて行われた打ち上げパーティーは、はじめから大盛況だった。

北朝鮮関係者の痛烈な皮肉ジョーク

そんなパーティー会場の後方に陣取るテーブルから突然、痛快な一言が飛び出した。流暢な英語でジョークを飛ばしたのは、朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)サッカー協会国際部長のチャン・スミョンだった。