韓国スポーツと兵役①国軍体育部隊での日常

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(写真提供=SPORTS KOREA)Kリーグにも参戦している尚武こと国軍体育部隊のサッカーチーム
(写真提供=SPORTS KOREA)Kリーグにも参戦している尚武こと国軍体育部隊のサッカーチーム

今から数年前のことだ。

ソウルの中心部からタクシーで走ること約40分。蚕室(チャムシル)大橋を使って漢江(ハンガン)を渡り、南に10キロほど走ると、1988年ソウル・オリンピックのマスコット“ホドリ君”の看板が見えてきた。

それが尚武(サンム)への入り口だった。正式名称は国軍体育部隊という。尚武という呼び名には、「進取的気性、覇気、攻勢気質を高く持ち、知、仁、勇の三大精神を重んじる集団たれ」という意味が込められている。

韓国国防部が管理所有する施設だけあって取材規制も厳しく、アポイントを取るのも一苦労だった。日時と取材内容を明示した申請書を提出し、部隊の指揮官はもちろんのこと、韓国国防部からも承認を得る必要があった。

しかも、事前の許可がなければ、ホドリ君の看板すら撮影できない。無断でシャッターを切ると、正門前に立つ守衛兵がものすごい形相で走ってくる。独特の緊張感が、そこにはあった。

けれど、正門をくぐって一歩中に入ると、そんな緊張感とは打って変わり、心地よい開放感あふれる空間が目の前に開けた。